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教員コラム

|2022.09.20VIEW 971

身近な植物中毒 Vol.10 ~ドクツルタケ中毒~

秋はキノコがおいしいシーズンですが、誤って毒キノコを食べないように注意しましょう。
我が国には約5,000種類のキノコが存在しており、その内の約50種類が死亡事故につながるような中毒を起こす毒キノコと言われています。
その中の代表であるドクツルタケを紹介します。

 

項目 内容
有毒部位

全部位が有毒

毒性

猛毒で死に至る場合もある

中毒症状

誤って食べると6~24時間後(潜伏期は、他のキノコ中毒よりも長い)に嘔吐、下痢、腹痛などコレラ様の症状が現れるが1日程度でおさまる。その後24~72時間で内臓の細胞が破壊され肝肥大、黄疸、消化管出血などが現われ、肝障害(劇症)や腎障害などにより死亡する。

間違えやすい植物

白い食用キノコと間違えることがある。

予防

食用と確実に判断できない場合には、絶対に「採らない!食べない!売らない!人にあげない!」

もし、誤って食べた場合や疑いがある時には、食べ残したキノコを医療機関へ持参すると診断の大きな参考となる。

その他

コタマゴテングタケなども、このドクツルタケと同じ仲間で有毒である。

 

執筆教員紹介

職位:教授
氏名:森 博美
専門分野:臨床薬学分野(調剤学、病院薬学、薬局薬学)
担当科目:薬学概論 実務実習 医薬品副作用学など