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教員コラム
森 博美|2021.03.29VIEW 5,124
身近な植物中毒vol.1 ~スイセン中毒~
だんだんと暖かくなり、畑仕事や花壇の手入れなど、植物との触れ合いが楽しい時期になります。
春先、スイセンの葉をニラと間違えて料理し、中毒を生じることが毎年のように報道されています。
【身近な植物中毒】の初回は、強い毒性を持ち、死亡する危険性もある、スイセン中毒を紹介します。
項目 | 内容 |
---|---|
有毒部位 | 全草が有毒であるが、特に球根に毒が多い。 |
毒性 | かなり強い |
毒成分 | リコリン、ガランタミンなどヒガンバナと共通した毒成分が含まれる。 |
中毒症状 | 誤って食べると30分以内に、悪心、嘔吐、下痢、よだれ、発汗、頭痛、昏睡,低体温などが生じる。 |
間違えやすい植物 | ニラ スイセンの花が散り、葉だけになった時が危険! |
見分け方 | ①スイセンの葉はニラよりも、見た目は厚みがあり、横幅が広くなっている。 ②スイセンの根元の茎はニラよりも太くて丸い形になっている。さらに、ニラの根はひげ根で、スイセンの根は球根となっている。 ③ニラの葉には特有の匂い硫化アリルが含まれていて、硫化アリルは特に根本部分に多く、ニンニク、玉ねぎ、ねぎにも含まれている。スイセンの葉には青臭い程度でほとんど匂いはない。 |
予防 | スイセンの花が散った時にも間違えないように、同じ場所にスイセンとニラを植えない。もし植えるときには、離して植えて名札もつけましょう。 |
執筆教員紹介
職位:教授
氏名:森 博美
専門分野:臨床薬学分野(調剤学、病院薬学、薬局薬学)
担当科目:薬学概論 実務実習 医薬品副作用学など
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