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教員コラム

|2021.10.22VIEW 90

【記事】新型コロナワクチン接種で、薬剤師はどのように活躍しているの?


新型コロナウイルス感染症を克服するため、mRNA(メッセンジャーアールエヌエー)ワクチンやウイルスベクターワクチンが開発され、人類史上初の遺伝子ワクチンを用いた予防接種が進行中です。
しかし、ワクチンの管理は大変複雑で、大規模接種や職域接種のように、短期間で大勢の人たちに効率よく接種を行うためには、専門知識を持つスタッフがチームを組んで連携しなければなりません。
チームの一員として、薬剤師は欠かすことができない存在です。
なぜなら、次のような重要な役割があるからです。

①ワクチンの溶解、希釈、充填調製


ワクチンの中には、希釈してから注射器に充填するものとそのまま充填するものがあります。
無菌の環境で充填を行うため、クリーンベンチという特殊な装置の中で作業を行います。
また、mRNAは刺激や紫外線に弱いので、慎重に振りまぜ、蛍光灯やLEDの光を避けて充填しなければなりません。
さらに、充填した注射器は紫外線をカットする特殊な袋に入れて、医師や看護師に渡すようにしています。

②ワクチンの適切な管理

ワクチンの保存温度と保存できる期間は、ワクチンの種類によって異なります。
例えば、モデルナ社製のワクチンは、-20℃で製造年月日から6ヶ月、2~8℃で1ヶ月、室温では12時間、注射器に充填したら6時間以内に使用しなければなりません。
さらに、全てのワクチンの中に異物がはいっていないかをチェックし、管理するのも薬剤師の役割の一つです。
複雑な管理を一手に把握することは、薬剤師の重要な任務の一つです。

③予診の前に必要に応じ服用中の薬剤などの確認やワクチンの相談


接種を受ける方々は、持病のため服用している薬との相性やワクチン接種後の副反応などについて、たくさんの疑問を持っています。
そういった方々の疑問を解決し、安心して接種を受けていただけるよう、薬の専門家として薬剤師が対応しています。

④会場となる施設の消毒や換気に関する助言や相談対応

換気の状態や手指消毒用製剤の準備について、医療チームの一員として連携し、対応しています。

日本でも薬局で予防接種ができるように!?

以上、①~④のように、皆さんに新型コロナワクチンの接種を行うために、薬剤師は大変多くの活躍をしています。
米国では、10年以上前から薬剤師が様々な予防接種を行っています。
近い将来、日本でも予防接種が薬局で手軽にできるようになるかもしれませんね。

執筆教員紹介

職位:教授
氏名:梅村 雅之
専門分野:医療薬学分野(無菌製剤学・医療安全学)

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